Nature ハイライト 宇宙:波によって加熱されるコロナ 2011年7月28日 Nature 475, 7357 アルベーン波は、イオンと磁場の振動が伝播していくもので、太陽コロナでは2007年に初めて検出されたが、振幅が小さすぎたため、コロナガスを数百万度まで加熱し、太陽風を毎秒数百キロメートルまで加速するエネルギーがどこから来るのかは謎のままだった。今回、遷移領域とコロナの観測結果から、静穏な大気全体にわたって外向きに伝播するアルベーン波的な運動が広く存在し、その振幅は毎秒20 km程度、周期は100〜500秒程度であることが明らかになった。これらの観測結果から、このコロナ波は大気全体を満たし、太陽大気外層のエネルギー収支に主要な役割を果たすのに十分強力であることが示された。 2011年7月28日号の Nature ハイライト 進化:始祖鳥が「始祖」ではなくなる? 細胞:マグネシウムのセカンドメッセンジャーとしての働き 宇宙:波によって加熱されるコロナ 物理:維持されたCPT対称性 環境:アラスカのツンドラの火事による炭素の大量放出 遺伝:遺伝子から人口の歴史を読み取る 脳:脳内の神経結合のマッピング 免疫:TH17細胞の隠し場所 細胞:EBI2のリガンドはオキシステロール類 目次へ戻る