Nature ハイライト 物理:維持されたCPT対称性 2011年7月28日 Nature 475, 7357 CPT対称性(荷電共役変換、空間反転、時間反転に関する対称性)の原理は、反物質粒子の質量やその電荷の絶対値が、対応する物質粒子のものと全く同じであることを示唆している。今回、堀正樹たちは、反陽子ヘリウムの高精度2光子分光を行って、この原理を検証している。研究グループは、分光測定結果と計算結果を比較することにより、反陽子と電子の質量比の値を初めて導き出した。この結果は、既知の陽子–電子質量比の値と同等の精度で一致している。さらに、今回の研究では、反陽子と陽子の電荷–質量比を比較する際の精度を4桁向上させている。 2011年7月28日号の Nature ハイライト 進化:始祖鳥が「始祖」ではなくなる? 細胞:マグネシウムのセカンドメッセンジャーとしての働き 宇宙:波によって加熱されるコロナ 物理:維持されたCPT対称性 環境:アラスカのツンドラの火事による炭素の大量放出 遺伝:遺伝子から人口の歴史を読み取る 脳:脳内の神経結合のマッピング 免疫:TH17細胞の隠し場所 細胞:EBI2のリガンドはオキシステロール類 目次へ戻る