Nature ハイライト 物性:電荷ストライプ秩序と超伝導 2011年9月8日 Nature 477, 7363 モデル高温銅酸化物超伝導体YBa2Cu3Oyの核磁気共鳴測定結果から、高磁場によって、スピン秩序を生じることなく、この物質のCuO2面に電荷秩序が誘起されることが実証されている。観測された電荷秩序は、ストライプ秩序を持つ銅酸化物と似た特徴を持っており、こうした銅酸化物では電子電荷が自発的に組織化して「ストライプ」状になる。この電荷秩序は、超伝導が消失しつつあるときにのみ生じる。この研究結果は、銅酸化物ではストライプが予想されていたよりも広く見られることを示唆している。ストライプは超伝導と競合するようだが、ストライプを形成する傾向は高温超伝導に必須の要因なのかもしれない。 2011年9月8日号の Nature ハイライト 脳:自閉症に見られる脳のバランスの乱れ がん:BRCA1の変異はゲノム不安定性につながる 宇宙:電波ジェットとブラックホールの関係 宇宙:銀河中心のセファイド変光星 物性:電荷ストライプ秩序と超伝導 地球:地球のレイトベニア仮説を後押しする証拠 遺伝:タラは免疫で我が道を行く 医学:ALSや認知症を伴うALSはユビキリン2が原因である 免疫:アレルギーにおけるTSLPの役割 目次へ戻る