Nature ハイライト 医学:ALSや認知症を伴うALSはユビキリン2が原因である 2011年9月8日 Nature 477, 7363 通常は致死性となる疾患の筋萎縮性側索硬化症(ALS)を発症する家族を5世代にわたって研究し、ユビキチン様タンパク質であるユビキリン2をコードするUBQLN2遺伝子の変異が、ALSおよび認知症を伴うALSの原因の1つであることが特定された。特に興味深いのは、ALS患者の脊髄と認知症を伴うALSの患者の脳で、UBQLN2変異の有無にかかわらず観察されたユビキリン2の病理変化を介して、家族性と孤発性のALSの関連が示されたことである。この新発見の病理変化により、ユビキリン2の異常がタンパク質分解経路の障害、タンパク質の異常な凝集および神経変性と関連付けられることが明らかになり、共通の発症機序の存在が示された。これは治療介入の標的となると考えられる。 2011年9月8日号の Nature ハイライト 脳:自閉症に見られる脳のバランスの乱れ がん:BRCA1の変異はゲノム不安定性につながる 宇宙:電波ジェットとブラックホールの関係 宇宙:銀河中心のセファイド変光星 物性:電荷ストライプ秩序と超伝導 地球:地球のレイトベニア仮説を後押しする証拠 遺伝:タラは免疫で我が道を行く 医学:ALSや認知症を伴うALSはユビキリン2が原因である 免疫:アレルギーにおけるTSLPの役割 目次へ戻る