Nature ハイライト がん:BRCA1の変異はゲノム不安定性につながる 2011年9月8日 Nature 477, 7363 BRCA1タンパク質は、遺伝性乳がんおよび卵巣がんと関連のある腫瘍抑制因子である。今回I Vermaたちは、BRCA1の発がんに関係すると思われる、これまで知られていなかった機能について報告している。マウスでBRCA1が欠損すると、構成的ヘテロクロマチンの完全性が損なわれ、ヒストンH2Aのユビキチン化解消によりサテライト反復配列領域での遺伝子サイレンシングが障害されることが明らかになった。BRCA1を欠損するヒト乳がん検体でも、サテライト反復配列の転写異常が起こっており、BRCA1の欠損はゲノム不安定性の原因となって腫瘍発生につながる可能性がある。 2011年9月8日号の Nature ハイライト 脳:自閉症に見られる脳のバランスの乱れ がん:BRCA1の変異はゲノム不安定性につながる 宇宙:電波ジェットとブラックホールの関係 宇宙:銀河中心のセファイド変光星 物性:電荷ストライプ秩序と超伝導 地球:地球のレイトベニア仮説を後押しする証拠 遺伝:タラは免疫で我が道を行く 医学:ALSや認知症を伴うALSはユビキリン2が原因である 免疫:アレルギーにおけるTSLPの役割 目次へ戻る