Nature ハイライト 医学:エンドヌクレアーゼGと心疾患 2011年10月6日 Nature 478, 7367 左心室重量の増大は遺伝性の高い形質であり、心不全や心臓死の重要な危険因子の1つである。今回S Cookたちは、ラットで血圧非依存性の心肥大に関連する1つの遺伝子座の遺伝学的解析を行い、この遺伝子座での肥大の重要な調節因子がエンドヌクレアーゼG(ENDOG)であることを突き止めた。さらに、Endog遺伝子が適切なミトコンドリア機能に関与しており、ミトコンドリア機能や心機能のマスター調節因子であるERR-αとPGC1αによって調節されることもわかった。ENDOGの機能が失われると、ミトコンドリアの呼吸が損なわれ、活性酸素種の産生が増加する。こうした現象が、観察された心肥大の一因になっているのかもしれない。 2011年10月6日号の Nature ハイライト 医学:血液疾患のRNAスプライシング異常 発生:ヒト卵母細胞は体細胞を多能性状態へ再プログラム化する 物理:色付きになったブラウン運動 遺伝:血圧への遺伝的影響 医学:エンドヌクレアーゼGと心疾患 植物:フロリゲンに対するジャガイモの反応には2種類ある 医学:アンチセンスで運動ニューロン疾患のSMN2を救済 医学:アンチセンスで筋ジストロフィーの原因となるfukutin遺伝子の異常も救済 目次へ戻る