Nature ハイライト 医学:子癇前症にcorinが果たす役割 2012年4月12日 Nature 484, 7393 corinは、心臓ホルモンの心房性ナトリウム利尿ペプチド(ANP)を活性化する心臓プロテアーゼであり、血圧を降下させる作用を持つ。corinは子宮内でも発現していることが知られている。Q Wuたちは、corinとANPが妊娠中の栄養膜浸潤やらせん動脈の再構築にかかわっており、マウスの子宮でcorinが失われると、子癇前症様の症状が起こることを見いだした。また、子癇前症を起こしている妊婦は、正常な妊婦に比べて子宮でのcorinの発現量が低下している。Wuたちは、子癇前症患者でcorinの活性を低下させるような変異2つを明らかにしている。 2012年4月12日号の Nature ハイライト 神経:軸索の標的決定にかかわるタンパク質Teneurin 構造生物学:細胞分裂で染色体を折半する仕組み 宇宙:赤色巨星最後のあえぎ 材料:窒化物半導体のリフトオフ法に向けた第一歩 気候:人為起源のエアロゾルが気候へ与える影響 細胞:走化性を応答調節因子レベルに合わせて微調整する 医学:子癇前症にcorinが果たす役割 細胞:テロメラーゼ合成の初期段階 生化学:ビタミンB12によるメチル基転移 目次へ戻る