Nature ハイライト

物理：単一光子量子非線形光学

2012年8月2日 Nature 488, 7409

従来型の光学材料では、単一光子間の非線形相互作用は無視できるほど弱い。今回、低温で高密度の原子気体は個々の量子レベルで非線形であり、光子対の強い吸収を示しながら、単一光子に対しては依然として透明なままであることが実証されている。この方法によって、単一光子スイッチングや決定論的な量子論理など、光場を量子ごとに制御する可能性が開かれる。さらにこの方法は、光と結合できる成分からなり、それらの間に強い相互作用があるほかの材料系にも拡張できる可能性があることも示唆されている。