Nature ハイライト

生態:種の分布の法則

Nature 488, 7409

面積に伴う種数の増加は、法則に似た生物多様性パターンとして知られている数少ないものの1つである。今回新たな研究で、大陸を越えた1万2,000種の鳥類、哺乳類、および両生類種に関する種数–面積関係および固有種数–面積関係が総合的に解析された。この2種類の関係は、絶滅の予測に利用することができるため保全生物学に重要であるが、それらの全体像や、分類群を超えた普遍性についてはあまり研究されていない。今回明らかになったのは、種の地理的生息域の大きさと生物多様性の空間規模の尺度との基本的関係で、すべての分類群および大陸に対応して単一の種数–面積曲線が現れる。面積と固有種数との関係にも同様の普遍性が認められる。この知見は、生息地が減少したときの保全戦略に重要な意味を持ってくる。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度