Nature ハイライト
材料:折り曲げ自在な電子機器
Nature 444, 7121
コンピューターディスプレイ、RFID タグ、センサー、さらにはこれまで夢にも考えられなかったようなデ バイス用の折り曲げ自在な有機電子機器の開発が現在進められている。従来の電子機器と比較して電気的性能が劣るため、実用化されているものは今のところ少ない。しかし、電荷キャリア移動度という点からみると、有機単結晶でできた電界効果トランジスターは非常に高い性能をもつ。単結晶デバイスを使用する際の難点は、1 個ずつ手作業で作製しなければならないことである。清浄なシリコン表面または折り曲げ自在なプラスチック上への単結晶の直接パターニングにより高性能トランジスターデバイスの大規模アレイを作製する今回の報告は、こうした事態を変えるのに役立つかもしれない。今回の新方法を用いると、大きく曲げた後であっても、電界効果トランジスターの高い性能が維持される。
2006年12月14日号の Nature ハイライト
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時事:実験動物を考える
進化:琥珀(コハク)の中に眠る大昔の微生物
遺伝:痛みを感じない理由
細胞:細胞周期の調節
宇宙:火星の高地と低地
材料:折り曲げ自在な電子機器
地球:断層での回転
菌類:土の中でこっそり行われている輸送
医学:cytohesin とインスリン