Nature ハイライト
地球:断層での回転
Nature 444, 7121
サンアンドレアス断層深部観測所(SAFOD)計画では、サンアンドレアス断層帯に傾斜した掘削孔を現在4 km の深さまで掘削しており、断層帯近傍で応力が回転しているという結果がこれまでに得られている。この断層帯では応力の回転が起き、ほかの同じような「弱い」断層ではそれがまだ明らかではないのはどういう理由によるのだろう。大規模な断層帯の現場での構造データ、岩石の弾性率に関する室内実験、および数値モデリングに基づいて、この現象を説明する新しいモデルが考案された。このモデルによれば、断層で生じた微小規模の損傷により岩石の弾性率が変化したために、断層周辺で応力の方向が変化したと考えられる。
2006年12月14日号の Nature ハイライト
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時事:実験動物を考える
進化:琥珀(コハク)の中に眠る大昔の微生物
遺伝:痛みを感じない理由
細胞:細胞周期の調節
宇宙:火星の高地と低地
材料:折り曲げ自在な電子機器
地球:断層での回転
菌類:土の中でこっそり行われている輸送
医学:cytohesin とインスリン