Nature ハイライト

地球:断層での回転

Nature 444, 7121

サンアンドレアス断層深部観測所(SAFOD)計画では、サンアンドレアス断層帯に傾斜した掘削孔を現在4 km の深さまで掘削しており、断層帯近傍で応力が回転しているという結果がこれまでに得られている。この断層帯では応力の回転が起き、ほかの同じような「弱い」断層ではそれがまだ明らかではないのはどういう理由によるのだろう。大規模な断層帯の現場での構造データ、岩石の弾性率に関する室内実験、および数値モデリングに基づいて、この現象を説明する新しいモデルが考案された。このモデルによれば、断層で生じた微小規模の損傷により岩石の弾性率が変化したために、断層周辺で応力の方向が変化したと考えられる。

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