Nature ハイライト
気候:正体が見えたメタン濃度上昇
Nature 443, 7110
過去20 年間の大気中のメタン濃度の変化はきちんと記録されているが、変化の原因はまだ解明されていない。Bousquet たちは、インバージョン法(トップダウン法)を用いたモデル研究により、異なる放出源ごとに1983 年~ 2004 年のメタン放出量の変動を定量化した。その結果、1990 年代に大気中のメタン濃度の上昇率が鈍化したのは、人為起源の放出量が減少したためであるが、この量は1999 年以降に再び増加していることが わかった。これまでのところ、この変化傾向は、湿地帯からの放出量が同時期に減少したために相殺されてみえないが、これが原因で総メタン濃度が近い将来再び上昇する可能性が出てきた。
2006年9月28日号の Nature ハイライト
生理:クモの糸のルーツを探る
生化学:幹細胞の老化
宇宙:スター誕生!
流体力学:非圧縮性の破れ
気候:正体が見えたメタン濃度上昇
生態:アマゾンの植物生態を概観する
植物:力を合わせる植物ホルモン
細胞:酵母の中の「砂時計」
細胞:特別配達