Nature ハイライト

細胞:特別配達

Nature 443, 7110

細胞傷害性T リンパ球は免疫系の重要な構成要員であり、免疫シナプスのところで分泌性のリソソーム(溶菌性顆粒)の中身を放出することによって、標的となる細胞を破壊する。メラニン形成細胞の性質からの類推により、溶菌性顆粒は、微小官形成中心からアクチン細胞骨格へと、微小管に沿ってプラス端方向へ向かって運ばれて免疫シナプスに到達するものと考えられていた。ところが、実際はそうではなかったのである。細胞傷害性Tリンパ球は、中心体の動きで調節されるまったく新しい機構を使って、細胞を殺す作用のあるこれらの溶菌性顆粒を輸送しており、アクチンや微小管のプラス端に向かうモーターは無関係であることが今回わかった。

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