Nature ハイライト
細胞:酵母の中の「砂時計」
Nature 443, 7110
細胞の構造を解明するためにはマイクロメートル以下のスケールでの観察が重要だが、そのために使える解析手段は限られている。A Vrabioiu とT Mitchison は新しい手法を開発し、それを用いて、分裂中の酵母にみられる「砂時計」の形をした構造についての長年の論争を解決した。がっちり結合させたGFP の偏光蛍光顕微鏡観察により、セプチン繊維の並び方とセプチンの動態を明らかにした。セプチンは重合活性をもつGTP アーゼ であり、細胞分裂に密接にかかわっている。セプチン繊維は生きている酵母中で規則性のある構造を形成しており、細胞質分裂の開始前にその向きが90 度回転するのである。
2006年9月28日号の Nature ハイライト
生理:クモの糸のルーツを探る
生化学:幹細胞の老化
宇宙:スター誕生!
流体力学:非圧縮性の破れ
気候:正体が見えたメタン濃度上昇
生態:アマゾンの植物生態を概観する
植物:力を合わせる植物ホルモン
細胞:酵母の中の「砂時計」
細胞:特別配達