Nature ハイライト
生化学:タンパク質の折りたたみをもっと容易に
Nature 491, 7423
天然のタンパク質は、生物機能のための進化的な選択や中立的浮動の結果としてタンパク質に生じるねじれたヘリックスやピンと張ったループ、埋め込まれた極性残基のような多数のエネルギー的に不利で理想的でない性質があるにもかかわらず、生物学的に適合した独自の構造を作るようにうまく折りたたまれる。今回、完全に整合性がある局所的あるいは非局所的な相互作用により安定化された、理想的なタンパク質構造を設計する新たな方法が報告された。この方法では、二次構造パターンをタンパク質の三次構造モチーフと関係付ける簡単な一群の「規則」を設定し、このような規則を使って、より複雑なタンパク質構造へ折りたたまれるアミノ酸配列を設計する。今回報告された設計原理と方法論により、次世代の人工機能タンパク質のための、ロバストで安定な多岐にわたるタンパク質構成要素の設計が可能となるだろう。
2012年11月8日号の Nature ハイライト
宇宙:太陽系近傍星に発見された地球質量の系外惑星
脳:中脳ニューロンによる報酬と忌避の調節
微生物学:海底堆積物中の細菌が作り出す生きた送電線
生化学:タンパク質の折りたたみをもっと容易に
宇宙:超光度超新星の発見
地球:極運動を抑える力
合成生物学:人工遺伝子回路の複雑性をレベルアップ
免疫:B細胞由来のインターロイキン21
細胞:DNA一本鎖上でのRecAの働き
生化学:piRNA合成におけるZucchini酵素の役割