Nature ハイライト
神経:明暗周期の乱れがうつを引き起こす
Nature 491, 7425
不規則な明暗周期にさらされて体の概日時計が混乱すると、睡眠–覚醒パターンに影響があったり、睡眠不足が引き起こされたりするが、これらは両方とも気分の変調や認知力の低下を伴うことが多い。今回マウスでの研究により、不規則な明暗周期が、睡眠や概日リズムとは無関係に、気分や認知機能に直接影響を及ぼすことが明らかになった。こうした異常な光の作用は、メラノプシンを含む網膜神経節細胞に依存している。抗うつ剤投与によって学習能力が回復することから、まず抑うつ作用があって、そこから学習障害が生じると考えられる。
2012年11月22日号の Nature ハイライト
微生物:海洋のメタン還元機構
脳:海馬での記憶固定
免疫:Treg細胞依存的な免疫寛容の調節
宇宙:冥王星やエリス並みにわかってきたマケマケの姿
物理:極性分子の光電冷却
材料:リズミカルな自己集合
化学:油–水界面における作用
神経:明暗周期の乱れがうつを引き起こす
細胞:パーキンソン病で見られる細胞核の異常
細胞:免疫細胞運命のキュリン3による調節