Nature ハイライト

神経:LTPと記憶について考え直す

Nature 493, 7433

2個のニューロン間のシナプス強度が迅速かつ持続的に強化される長期増強(LTP)現象は、学習や記憶の形成に関与すると考えられている。これまでLTPは、新規記憶の形成に必要な脳領域である海馬のグルタミン酸作動性シナプスで詳しく調べられてきた。しかし今回の研究で、神経伝達物質受容体タンパク質であるAMPA受容体GluA1サブユニットのみを重視する、従来主流となってきたLTPモデルの再考が必要になった。LTPが起こるには、特定の種類のグルタミン酸受容体が必須というのではなく、1つのシナプスの近くに十分大きな受容体貯蔵プールがありさえすればいいらしい。

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