Nature ハイライト
宇宙:太陽コロナ加熱を垣間見る
Nature 493, 7433
太陽の外層大気であるコロナの温度は、太陽表面よりも数百万度高い。太陽内部から周囲へのエネルギー輸送をこうしたスケールで可能にする機構の研究からは、2つの有力な候補が突き止められている。つまり、コロナは波動加熱によって150万Kまで加熱され、磁場のブレード(編組)が再結合し、ほどけることによって、さらに温度が400万Kに上昇するのではないかと考えられてきた。今回、ブレードのかかわる機構を裏付ける新しい証拠が、気象観測ロケットに搭載された高分解能カメラによる5分間の連続画像から得られた。これらの画像から、コロナの活動領域にある微細なスケールのブレードが、約150 kmの解像度で明らかになった。これらの画像は、観測されている加熱に十分なエネルギー生成と一致している。
2013年1月24日号の Nature ハイライト
気候:エーミアン間氷期の気候の詳細な記録
神経:LTPと記憶について考え直す
宇宙:太陽コロナ加熱を垣間見る
環境:耕作限界地でのバイオ燃料生産
地球:「安定した」断層部分の激しい活動
神経科学:うつに果たす腹側被蓋野ニューロンの役割
細胞:抗がん機構としてのセリン欠乏
構造生物学:風疹ウイルスのエンベロープ糖タンパク質の構造
生化学:TET2はヒストン修飾を促進する