Nature ハイライト

生化学:TET2はヒストン修飾を促進する

Nature 493, 7433

TETファミリーの酵素は、DNAの「第5の塩基」と言われている5-メチルシトシン(5mC)を酸化して5-ヒドロキシメチルシトシン(5hmC)のような誘導体にする反応を触媒するため、遺伝子発現を変化させることがある。今回X Yuたちは、TET2がO-N-アセチルグルコサミン化(O-GlcNAc化)を触媒する酵素のO結合型β-N-アセチルグルコサミントランスフェラーゼ(OGT)と会合し、転写開始部位にこれらが共存することを明らかにした。ヒストンH2BのO-GlcNAc化は活性な遺伝子で見られるヒストン標識だが、TET2はこの修飾を行うOGTの活性を亢進させる。したがってTET2は、転写調節に重要だと考えられるDNA修飾に加えて、ヒストンの修飾にも影響を及ぼすことが可能であることがわかった。

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