Nature ハイライト
発生生物学:タンパク質gumbyは直鎖状ユビキチンに特異的な脱ユビキチン化酵素である
Nature 498, 7454
マウスでのgumbyの変異は、胚での致死的血管形成異常と関連する。今回、S Cordesたちは、gumby遺伝子が脱ユビキチン化酵素をコードしていて、直鎖状ユビキチン鎖を特異的に認識して切断することを明らかにし、また直鎖状(脱)ユビキチン化がWntシグナル伝達と血管形成に関係していることを報告している。ヒトでは、染色体5p15.2上のgumby遺伝子を含む欠損は、ネコ鳴き症候群(CdCS)患者で見られる精神遅滞や頭蓋顔面奇形と関連している。これは単一遺伝子の欠損ではないが、CdCSの症状の中にはgumbyが直鎖状脱ユビキチン化の影響を介して引き起こしたものがあるかもしれない。この研究は、gumbyおよび脱ユビキチン化–ユビキチン化のバランスを調節する経路が、血管形成治療に関係する可能性を明らかにしている。
2013年6月20日号の Nature ハイライト
工学:成功したディスプレイ
発生生物学:タンパク質gumbyは直鎖状ユビキチンに特異的な脱ユビキチン化酵素である
神経科学:神経変性疾患の治療標的
構造生物学/免疫:cGASによるDNA感知
宇宙物理学:合体する大質量スターバースト天体
核物理:カルシウムのエキゾチック同位体の質量測定
気候:長石は雲における氷の形成を促進する
古生物学:始祖鳥の復権
医学:HIV-1が細胞死を引き起こす仕組み
生物物理:無秩序なハブタンパク質における調節されたアロステリック効果