Nature ハイライト
核物理:カルシウムのエキゾチック同位体の質量測定
Nature 498, 7454
カルシウム原子は、安定の谷から存在限界に至る原子核の殻進化の研究に理想的な系である。中性子過剰同位体51Caと52Caの質量に関する予測は直接測定によって検証されているが、それより重いカルシウム同位体の場合、原子核の質量がどのように変わるのかわかっていない。今回F Wienholtzたちは、多重反射飛行時間質量分析計を用いてカルシウムのエキゾチック同位体53Caと54Caの質量決定を行ったことを報告している。この結果から、理論モデルのための重要な情報が得られ、極端に中性子過剰な原子核を記述することによって、核力の理解が深まることが示されている。
2013年6月20日号の Nature ハイライト
工学:成功したディスプレイ
発生生物学:タンパク質gumbyは直鎖状ユビキチンに特異的な脱ユビキチン化酵素である
神経科学:神経変性疾患の治療標的
構造生物学/免疫:cGASによるDNA感知
宇宙物理学:合体する大質量スターバースト天体
核物理:カルシウムのエキゾチック同位体の質量測定
気候:長石は雲における氷の形成を促進する
古生物学:始祖鳥の復権
医学:HIV-1が細胞死を引き起こす仕組み
生物物理:無秩序なハブタンパク質における調節されたアロステリック効果