Nature ハイライト
細胞生物学:足場タンパク質の役割は支えることだけではない
Nature 499, 7457
細胞表面受容体と結合する足場タンパク質は、活性化された受容体と下流の標的分子を結びつけて受容体の作用範囲と効果を高める働きをする、シグナル伝達経路の中では比較的静的な成分であると一般に考えられている。その一例がShc1で、この足場タンパク質は活性化されたEGF受容体チロシンキナーゼに結合する。今回T Pawsonたちは、定量プロテオミクスの手法を用いて、Shc1が単なるアダプター分子ではないことを明らかにした。Shc1は、別個の機能を持つタンパク質のシグナル伝達を連続的に引き起こし、それによってEGF受容体のシグナル伝達の出力を時間経過につれて切り替えていくのである。
2013年7月11日号の Nature ハイライト
細胞生物学:足場タンパク質の役割は支えることだけではない
生化学:RNA結合タンパク質の標的
医学:結核菌が生き続ける仕組みを解明
宇宙:見えない惑星はたぶんそこにはない
光学:鏡を使わない光閉じ込め
気候:気候制御のための制限対象を広げる
遺伝:円石藻エミリアニア属のゲノムから明らかになった高い多様性
分子生物学:マラリア原虫の多様な見せかけ
再生医学:爪が指の再生を制御する
細胞生物学:脂質スイッチによるエンドサイトーシスの制御