Nature ハイライト
生物物理:トリガー因子がタンパク質の誤った折りたたみを防ぐ仕組み
Nature 500, 7460
分子シャペロンは新生タンパク質鎖の間で凝集が起こるのを防ぐが、個々の鎖の折りたたみを助けているのかどうかは、「集団」を扱う生化学的手法では検証することができない。今回、S Tansたちはマルトース結合タンパク質(MBP)の分子1個の末端を、光ピンセットを使って引っ張るという方法を使って、トリガー因子として知られている細菌シャペロンが折りたたみの中間体を安定化し、こうした中間体は結局、本来の天然状態に移行していくことを明らかにした。この結果は、翻訳と共に進行する折りたたみの方向付けにシャペロンが直接的な役割を担っていることを示唆している。
2013年8月1日号の Nature ハイライト
医学:遅発性アルツハイマー病の発症
宇宙:球状星団の年代と金属量の関係
応用物理学:細胞用のナノ温度計
材料科学:伸縮性を持つナノ粒子導体
海洋学:赤道太平洋における季節サイクル
発生:プラナリアの再生能力を制御する
細胞:エピジェネティックな記憶と多能性
生物物理:トリガー因子がタンパク質の誤った折りたたみを防ぐ仕組み
構造生物学:意外な塩基対形成がリボソームをだます