Nature ハイライト
宇宙:銀河系中心の強力な磁場
Nature 501, 7467
いて座A*は、天の川銀河の中心部にあり、そこには超大質量ブラックホールの有力な候補が潜んでいる。この電波源は、放射が非効率的なガス降着によってエネルギーの供給を受けていて、おそらく磁場がこの降着流の発生を助けていると考えられている。大部分の銀河では、降着流は直接には解像できず、降着流の初期条件に関する情報が降着モデルには欠けている。R Eatoughたちは、いて座A*近傍のX線源として発見された新たなパルサーからの電波放射の回転を測定することにより、間接的に磁場強度を決定した。この結果は、力学的に重要な磁場がブラックホール近傍に存在することを示すものだ。
2013年9月19日号の Nature ハイライト
発生:ヒト脳の新しいモデル
細胞:ダウン症候群と過剰なUsp16との結びつき
構造生物学:重要な細菌膜タンパク質の構造
宇宙:銀河系中心の強力な磁場
工学:より簡単にした太陽電池
ナノ材料:金に匹敵する銀ナノ粒子
気候:太平洋の寒冷化が地球温暖化を休止させる
がん:老化がん細胞を補助的薬剤の標的とする
医学:トリパノソーマのAPOL1抵抗性
免疫:古代の免疫系を垣間見る