Nature ハイライト
医学:HIV治療でのモノクローナル抗体の有効性
Nature 503, 7475
有効範囲が広く強力な新世代の抗HIV-1モノクローナル抗体(mAb)の効果が霊長類モデルで検証され、有望な結果が得られたことが、2つの研究グループから報告された。どちらのグループも、今回の結果はヒトHIV-1感染に対するmAb療法の研究を大いに活気づけると結論している。D Barouchたちは、強力で広範囲にわたる中和活性が見られる抗HIV-1抗体PGT121、またさまざまなmAbカクテルの一回の注射によって、SHIV感染アカゲザルではたった1週間後にSHIVウイルスが検出不可能なレベルにまで低下することを示している。新開大史(米国立衛生研究所)たちは、3BNC117および10-1074という抗体の同時投与が、SHIVに慢性感染しているサルで血漿中にウイルスが見られるウイルス血症を強力に抑制し、効果は数週間にわたって続いたことを報告している。
2013年11月14日号の Nature ハイライト
物理学:フォノニクス時代に備えよう
細胞:in vivoで上皮細胞が基底幹細胞へ戻る
医学:HIV治療でのモノクローナル抗体の有効性
生化学:スプライソソームの中のRNA/金属触媒
物理学:磁気モーメントの緩和時間を延ばす
材料:ナノ粒子をつなぎ合わせて複雑な集合体を作る
地球:白亜紀海洋の原始海水
古生物学:初期の昆虫群の多様性
神経科学:昆虫の脳で行われている視覚認識
免疫学:クローン病での炎症