Nature ハイライト
免疫学:クローン病での炎症
Nature 503, 7475
オートファジーに関わるタンパク質ATG16L1の変異はクローン病のリスク因子だが、ATG16L1のよく見られるリスク対立遺伝子をホモ接合で持つマウスは、パネート細胞の機能に異常はあるものの、予想に反して腸炎を発症しない。R Blumbergたちは、パネート細胞でオートファジーか小胞体ストレス応答のどちらかを阻害すると、この2つの間に相互的な補償作用が見られ、両方の経路を共に阻害したときにだけ腸炎が発症することを明らかにした。この研究は、オートファジー機能を薬によって増強することが、腸の炎症を制御する治療法になる可能性を明らかにしている。
2013年11月14日号の Nature ハイライト
物理学:フォノニクス時代に備えよう
細胞:in vivoで上皮細胞が基底幹細胞へ戻る
医学:HIV治療でのモノクローナル抗体の有効性
生化学:スプライソソームの中のRNA/金属触媒
物理学:磁気モーメントの緩和時間を延ばす
材料:ナノ粒子をつなぎ合わせて複雑な集合体を作る
地球:白亜紀海洋の原始海水
古生物学:初期の昆虫群の多様性
神経科学:昆虫の脳で行われている視覚認識
免疫学:クローン病での炎症