Nature ハイライト
生化学:スプライソソームの中のRNA/金属触媒
Nature 503, 7475
RNAとタンパク質を含むスプライソソーム複合体は、mRNA前駆体からイントロンを切除する。30年以上前に、リボザイムの一種である自己スプライシング型グループIIイントロンの存在に基づき、スプライソソームの核内低分子RNA(snRNA)がスプライシングを触媒するのではないかという仮説が立てられた。しかし、数十年に及ぶ研究にもかかわらず、スプライシングの触媒作用におけるRNA、あるいはタンパク質の役割についての明確な証拠は、どちらについても報告されていない。今回、J Piccirilliらは、金属含有U6 snRNAがスプライシングの触媒であることを突き止めた。また、今回のデータから、スプライソソームとグループIIイントロンが共通の進化起源を持つことが強く示唆された。
2013年11月14日号の Nature ハイライト
物理学:フォノニクス時代に備えよう
細胞:in vivoで上皮細胞が基底幹細胞へ戻る
医学:HIV治療でのモノクローナル抗体の有効性
生化学:スプライソソームの中のRNA/金属触媒
物理学:磁気モーメントの緩和時間を延ばす
材料:ナノ粒子をつなぎ合わせて複雑な集合体を作る
地球:白亜紀海洋の原始海水
古生物学:初期の昆虫群の多様性
神経科学:昆虫の脳で行われている視覚認識
免疫学:クローン病での炎症