Nature ハイライト
古気候学:寒冷化した気候が山を動かす
Nature 504, 7480
気候とテクトニクスの変化は、地形と浸食速度に影響を及ぼすと考えられている。大きな気候変動の主要な例の1つは新生代後期の寒冷化だが、全球の浸食へのその影響はまだよく分かっていない。今回、逆モデリングと世界中から集めた温度年代測定によるデータに基づいて浸食速度が定量化され、浸食速度の増加が全ての緯度で見られ、これらが新生代後期の寒冷化の強化と同時期に起きていることが分かった。特に、山地の浸食速度は過去600万年にわたって増加しており、過去200万年間の増加は最も急速であることが分かった。浸食の増大は氷河に浸食された山岳地帯で最も顕著であり、氷河過程が浸食に大きな影響を与えていることが示唆される。
2013年12月19日号の Nature ハイライト
がん:薬剤応答についての基準を決めるべき時が来た
神経科学:アストロサイトはシナプスの除去に関与する
植物科学:ストリゴラクトンの受容体が見つかった
宇宙:磁気嵐の局所機構
量子情報科学:もつれた量子状態の散逸を利用する
古気候学:寒冷化した気候が山を動かす
神経科学:自閉症で見られる早期のアイコンタクト消失
免疫:細菌が産生する酪酸は免疫のバランスに影響する
エピジェネティクス:Tet1はゲノムインプリンティングを消去する