Nature ハイライト
エピジェネティクス:Tet1はゲノムインプリンティングを消去する
Nature 504, 7480
対立遺伝子特異的DNAメチル化を介したゲノムインプリンティングは、始原生殖細胞で起こるゲノム全体の再プログラム化の際に消去される必要がある。今回、Y Zhangたちは、in vivoでのゲノムインプリンティング除去にメチルシトシンジオキシゲナーゼTet1が重要な役割を持つことを立証している。父系Tet1をノックアウトしたマウスから生じる子孫は、インプリンティングに異常があり、それに関連した成長や発生の異常を示し、早期に胎性致死となる。再プログラム化中の始原生殖細胞でのDNAメチル化動態の解析から、Tet1は、再プログラム化過程の後期に起こるDNA脱メチル化の第二波の際に必要であると考えられる。
2013年12月19日号の Nature ハイライト
がん:薬剤応答についての基準を決めるべき時が来た
神経科学:アストロサイトはシナプスの除去に関与する
植物科学:ストリゴラクトンの受容体が見つかった
宇宙:磁気嵐の局所機構
量子情報科学:もつれた量子状態の散逸を利用する
古気候学:寒冷化した気候が山を動かす
神経科学:自閉症で見られる早期のアイコンタクト消失
免疫:細菌が産生する酪酸は免疫のバランスに影響する
エピジェネティクス:Tet1はゲノムインプリンティングを消去する