Nature ハイライト
素粒子物理学:パリティを破る非対称性を再検証する
Nature 506, 7486
パリティ対称性、つまり鏡像対称性は、左右を入れ替えても物理法則が変化しないことを意味する。弱い核力でのパリティ対称性の破れは、1950年代中頃に発見され、電子散乱におけるパリティの破れは素粒子物理学の標準模型を確立するのに重要であった。今ではそれを使って標準模型が検証されている。今回、高精度の電子–クォーク散乱実験が行われ、この散乱過程を通してこれまで行われた唯一の直接研究よりも5倍高い精度で、パリティを破る非対称性の測定結果を得られたことが報告されている。その結果から、素粒子物理学の電弱理論の予言が確かめられ、さらに、パリティを破る相互作用に関して標準模型を越える制約条件が得られた。
2014年2月6日号の Nature ハイライト
古生態学:ケナガマンモスが歩き回っていた場所
がん:がん免疫療法の新たな標的
微生物学:海洋微生物の化学的多様性
素粒子物理学:パリティを破る非対称性を再検証する
量子物理学:多原子時計の基準を高める
生態:植物の敵が生物多様性を高める
心理学:ピア・レビューに対するピア・プレッシャー
構造生物学:タンパク質透過チャネルの構造
分子生物学:アプラタキシンのゲノム保護作用