Nature ハイライト
生態:植物の敵が生物多様性を高める
Nature 506, 7486
熱帯雨林に見られる種の並外れた豊富さに関しては、何らかの説明が必要である。よく使われるのはJanzen–Connell仮説だが、これは直感に反しているように感じられるものだ。この仮説では、病原性真菌や植食性昆虫などの天敵が、どの宿主種についても個体数が多くなり過ぎるのを防ぐことで、群集の多様性を高めていると考えられている。今回、ベリーズのチキブル森林保護区で、管理された状態の森林区画で真菌および昆虫を除去する実験が行われた。その結果から、病原性真菌が高い植物多様性を促進できること、また、植食性昆虫がそうした植物群集の構成を変化させることが確認された。
2014年2月6日号の Nature ハイライト
古生態学:ケナガマンモスが歩き回っていた場所
がん:がん免疫療法の新たな標的
微生物学:海洋微生物の化学的多様性
素粒子物理学:パリティを破る非対称性を再検証する
量子物理学:多原子時計の基準を高める
生態:植物の敵が生物多様性を高める
心理学:ピア・レビューに対するピア・プレッシャー
構造生物学:タンパク質透過チャネルの構造
分子生物学:アプラタキシンのゲノム保護作用