Nature ハイライト

有機化学:エナンチオ選択的第四級立体中心の合成

Nature 508, 7496

第四級立体中心は、4つの異なる炭素置換基と結合した炭素原子であり、多くの天然物や医薬品に共通する構造モチーフである。そのような化合物をエナンチオ選択的に構築することは、有機合成化学における手ごわい難問である。今回、触媒を用いるエナンチオ選択的な分子間ヘック型反応が報告されている。この反応では、第四級全炭素置換β-、γ-、δ-、ε-、ζ-アリールカルボニル化合物のいずれかを直接得ることができる。報告された方法は融通が利き、エナンチオリッチな第四級中心を持つさまざまな構成要素の合成を可能にする。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度