Nature ハイライト

気候科学:湿潤気候と乾燥気候の南北でのシーソー状態は中緯度域でも見られる

Nature 508, 7496

熱帯と亜熱帯の洞窟二次生成物(鍾乳石や石筍など)に関する過去の研究から、熱帯収束帯(ITCZ)の緯度方向(南北方向)の移動によって、片方の半球で降水量が増加し、もう片方の半球が乾燥化する傾向があることが示されている。この現象が中緯度域にまで及んでいるかどうかについては明らかでなかったが、今回K Wooたちは朝鮮半島の洞窟二次生成物を調べ、過去55万年間で洞窟二次生成物の成長がピークとなった時期に関する新たな記録を示し、中緯度域でも同じ傾向が見られることを明らかにした。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度