Nature ハイライト
生化学:ヒトGLUT1グルコース輸送体の構造
Nature 510, 7503
GLUT1は、赤血球などの細胞へのグルコース取り込みに関わる膜タンパク質である。GLUT1の細菌ホモログであるプロトン共役型キシロース共輸送体の構造は以前に報告されていた。そして今回、N Yanたちが、細胞内部に向かって開いているヒトGLUT1の構造を報告している。ヒトGLUT1の構造が得られたことで、De Vivo病としても知られるGLUT1欠損症候群と関係した不活性化変異を構造上にマッピングできた。GLUT1発現レベルの上昇は複数種のがんで観察されているので、この構造が得られたことは、新たな抗がん剤候補の開発を促進すると考えられる。
2014年6月5日号の Nature ハイライト
生体材料:注文に合わせて多成分タンパク質を設計する
進化:他とはちょっと違う有櫛動物
細胞生物学:マイクロRNAと呼吸器疾患
生化学:ヒトGLUT1グルコース輸送体の構造
宇宙:活動銀河核ジェットを駆動する強力な磁場
化学:新しいC–H結合の活性化法
気候科学:南極氷床の減少史
栄養:大気CO2濃度が上昇すると作物の栄養素が減少する
細胞生物学:リン酸化ユビキチンはパーキンの活性化因子である