Nature ハイライト

分子生物学:DNA二本鎖切断の制御

Nature 510, 7504

DNAの二本鎖切断(DSB)は損傷をもたらす恐れがあるが、例えば減数分裂や免疫グロブリン形成の際など、「プログラムされた」DSBが正常な細胞機能に必須の役割を果たす場合もある。今回、S Keeneyたちは、酵母の減数分裂中の細胞で、このようなプログラムされたDSBの数がどのように制御されているかを調べた。その結果、2種類の遺伝学的に異なるDSB制御経路が存在しており、一方は相同染色体の的確な結合に関係し、もう一方は減数分裂時の細胞周期調節に関係することが明らかになった。後者の経路には、ZMMタンパク質が関与している。ZMMは、減数分裂時の乗換えの制御に関わるタンパク質群で、これまではDSB形成の下流でしか作用しないと考えられていた。

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