Nature ハイライト
気候科学:予測されるインド洋の極端な気候
Nature 510, 7504
熱帯の南インド洋周辺諸国では、インド洋ダイポール(IOD)の気候サイクルが極端な正の位相にある時期に広範囲にわたって洪水や干ばつが起こる傾向がある。例えば1961、1994、1997年などの気候状況の悪かった年では、インド洋の西側の領域に暖かい海水が現れて降水が増加するのに対し、東側の領域では冷たい海水が支配的となり、降水は減少している。今回、W Caiたちは、温室効果ガスの排出量を多く設定したシナリオでの気候モデル予測を評価して、極端な正のIODの頻度は、20世紀の17.3年に1回から、21世紀が終わるまでには6.3年に1回へ増加する可能性が高いことを見いだしている。
2014年6月12日号の Nature ハイライト
物理学:絞り込まれたニュートリノ質量
免疫学:ヒト幹細胞の遺伝子編集
分子生物学:DNA二本鎖切断の制御
宇宙:ALMAが暗黒γ線バーストに投げ掛ける新たな光
材料:すごく硬くて安定なナノ双晶ダイヤモンド
気候科学:予測されるインド洋の極端な気候
がん:SMYD3は抗がん剤の標的である
免疫学:新規な免疫不全症
構造生物学:ヘリカーゼとポリメラーゼの協調