Nature ハイライト
構造生物学:ヘリカーゼとポリメラーゼの協調
Nature 510, 7504
DNA複製の際には、個々のポリメラーゼの前方で、ヘリカーゼが2本の鎖を引き離し、それぞれをリーディング鎖複製装置、ラギング鎖複製装置へと誘導する。L Pellegrini、A Costa、K Labibがそれぞれ率いる3つのグループによる今回の共同研究で、酵母のレプリソーム中でDNAヘリカーゼとDNAポリメラーゼを結び付けているCtf4タンパク質の作用の構造基盤が調べられた。Ctf4がDNAヘリカーゼであるCdc45–MCM–GINSとポリメラーゼαを結合させている仕組みが明らかになった。ヘリカーゼのGINSサブユニットとポリメラーゼαが同じような相互作用でCtf4に結合しており、Ctf4は三量体であることから、ラギング鎖合成では、2個のポリメラーゼが同時に1個のヘリカーゼと結合している可能性が考えられる。
2014年6月12日号の Nature ハイライト
物理学:絞り込まれたニュートリノ質量
免疫学:ヒト幹細胞の遺伝子編集
分子生物学:DNA二本鎖切断の制御
宇宙:ALMAが暗黒γ線バーストに投げ掛ける新たな光
材料:すごく硬くて安定なナノ双晶ダイヤモンド
気候科学:予測されるインド洋の極端な気候
がん:SMYD3は抗がん剤の標的である
免疫学:新規な免疫不全症
構造生物学:ヘリカーゼとポリメラーゼの協調