Nature ハイライト

がん:SMYD3は抗がん剤の標的である

Nature 510, 7504

SMYD3は主として細胞質に存在するリシンメチルトランスフェラーゼで、複数のヒト腫瘍で過剰発現している。今回マウスモデルを使って、Rasが誘発する腫瘍形成にSMYD3が必要であることが明らかになった。SMYD3はMAP3K2をメチル化し、これによってMAP3K2へのホスファターゼの結合が阻害され、Ras/Rafシグナル伝達が増強される。これらの結果は、キナーゼシグナル伝達経路におけるリシンメチル化の予想外の役割を明らかにし、また、SMYD3が治療標的になる可能性を立証している。

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