Nature ハイライト
がん:SMYD3は抗がん剤の標的である
Nature 510, 7504
SMYD3は主として細胞質に存在するリシンメチルトランスフェラーゼで、複数のヒト腫瘍で過剰発現している。今回マウスモデルを使って、Rasが誘発する腫瘍形成にSMYD3が必要であることが明らかになった。SMYD3はMAP3K2をメチル化し、これによってMAP3K2へのホスファターゼの結合が阻害され、Ras/Rafシグナル伝達が増強される。これらの結果は、キナーゼシグナル伝達経路におけるリシンメチル化の予想外の役割を明らかにし、また、SMYD3が治療標的になる可能性を立証している。
2014年6月12日号の Nature ハイライト
物理学:絞り込まれたニュートリノ質量
免疫学:ヒト幹細胞の遺伝子編集
分子生物学:DNA二本鎖切断の制御
宇宙:ALMAが暗黒γ線バーストに投げ掛ける新たな光
材料:すごく硬くて安定なナノ双晶ダイヤモンド
気候科学:予測されるインド洋の極端な気候
がん:SMYD3は抗がん剤の標的である
免疫学:新規な免疫不全症
構造生物学:ヘリカーゼとポリメラーゼの協調