Nature ハイライト
動物行動学:チンパンジーは生まれつき攻撃的である
Nature 513, 7518
ヒトに最も近縁な動物であるチンパンジーやボノボの研究は、ヒトの攻撃行動の進化の解明に大きな影響を与えてきた。しかし近年、チンパンジーに見られる暴力は主として人為活動の結果であるとする「人為的影響仮説」が唱えられ、チンパンジーやボノボでの研究の妥当性に疑問が投げかけられている。今回、アフリカ各地のチンパンジーやボノボに関する研究のメタ分析が行われ、チンパンジー同士の攻撃が、資源や配偶相手を獲得するための適応戦略の正常な産物として予測されるものであり、ヒトの存在の有無は関係していないことが明らかになった。
2014年9月18日号の Nature ハイライト
化学:有機ホウ素化合物の新しい合成法
ゲノム進化:シクリッドのゲノムに見られる適応放散のしるし
がん:大腸がんのプロテオミクス/ゲノミクス
細胞生物学:ヒト分裂後期促進複合体の構造
宇宙:小さい銀河にもあった超大質量ブラックホール
地球:拡大する大陸がプレートテクトニクスの呼び水となった
動物行動学:チンパンジーは生まれつき攻撃的である
実験進化学:抗生物質耐性のカギとなる遅滞期
発生学:細胞系譜樹
神経科学:恐怖と報酬間の記憶の切り替え