Nature ハイライト
発生学:細胞系譜樹
Nature 513, 7518
健常マウスの複数の組織に由来するクローン化細胞株の全ゲノム塩基配列解読から、M Strattonたちは個々のマウスの早期の細胞分裂を再構築して、胚細胞が成体組織に寄与することを明らかにした。個々の細胞に蓄積した変異の数とタイプは組織によって異なり、これらはおそらく細胞が経た細胞分裂の回数と、変異過程による影響の度合いが異なることによると考えられる。従って、体細胞変異の数は「細胞分裂時計」として用いることができ、もしマウスとヒトで変異率が同程度であればこの手法はヒト細胞にも適用できるはずである。
2014年9月18日号の Nature ハイライト
化学:有機ホウ素化合物の新しい合成法
ゲノム進化:シクリッドのゲノムに見られる適応放散のしるし
がん:大腸がんのプロテオミクス/ゲノミクス
細胞生物学:ヒト分裂後期促進複合体の構造
宇宙:小さい銀河にもあった超大質量ブラックホール
地球:拡大する大陸がプレートテクトニクスの呼び水となった
動物行動学:チンパンジーは生まれつき攻撃的である
実験進化学:抗生物質耐性のカギとなる遅滞期
発生学:細胞系譜樹
神経科学:恐怖と報酬間の記憶の切り替え