Nature ハイライト
がん:治療標的としてのPI3K
Nature 513, 7519
T細胞性急性リンパ芽球性白血病(T-ALL)は、Notch1およびRas/ホスホイノシチド 3キナーゼ(PI3K)シグナル伝達を脱調節する変異と密接に関連している。今回、K Shannonたちは、臨床開発中のPI3K阻害剤GDC-0941(pictilisib)の投与が、活性化Notchシグナル伝達の下方制御、γ-セクレターゼ阻害剤への交差耐性およびPI3Kシグナル伝達の上方制御に関連する薬剤耐性を誘導することを明らかにした。Notch1の阻害はPI3K経路を活性化することから、T-ALLで活性化Notch1とPI3Kを同時に標的とする合理的な戦略は、薬剤耐性を加速する可能性が高いと考えられる。
2014年9月25日号の Nature ハイライト
気候:温室世界におけるモンスーンの状況
医学:骨成長を回復させるスタチンの効果
がん:治療標的としてのPI3K
構造生物学:真核生物リボソーム阻害の機構
宇宙:海王星サイズの系外惑星にあった水蒸気
生態学:低酸素海洋水中の硫黄
地球:岩盤峡谷に対する新しい見方
植物科学:藻類のRubiscoを作物に導入する
がん:腫瘍関連マクロファージができるまで
免疫:インターロイキン33はTreg細胞機能を促進する