Nature ハイライト
植物科学:藻類のRubiscoを作物に導入する
Nature 513, 7519
Rubiscoは大気中のCO2を生物圏へと固定する働きを担う主要な酵素であり、植物の光合成効率を改善するための重要な標的である。今回、シアノバクテリア(藍色細菌)由来で正常に機能するRubiscoを含むタバコが作出された。光合成を行うシアノバクテリアのRubiscoは、どのような「C3」植物の酵素よりも触媒効率が高い。今回のタバコ株作出によって、シアノバクテリアのCO2濃縮機構の他の成分を今後導入していくための道が開かれた。これは、作物の光合成効率の向上と収量改善に向けた重要な一歩といえる。
2014年9月25日号の Nature ハイライト
気候:温室世界におけるモンスーンの状況
医学:骨成長を回復させるスタチンの効果
がん:治療標的としてのPI3K
構造生物学:真核生物リボソーム阻害の機構
宇宙:海王星サイズの系外惑星にあった水蒸気
生態学:低酸素海洋水中の硫黄
地球:岩盤峡谷に対する新しい見方
植物科学:藻類のRubiscoを作物に導入する
がん:腫瘍関連マクロファージができるまで
免疫:インターロイキン33はTreg細胞機能を促進する