Nature ハイライト
宇宙:超高輝度X線源を動かしているものは何か
Nature 514, 7521
超高輝度X線源(ULX)は、非核領域の点源であり、中間質量ブラックホールか、もっと小型で、伴星からの降着を受けている恒星質量ブラックホールのどちらかを持つと一般的に考えられている。ULXの研究からは、ブラックホール形成とエディントン降着率の高いモードに関する情報の両方またはいずれか一方が得られる。今回2本の論文によって、独特の特徴を持ち脈動するULXが報告されている。C Motchたちは、銀河NGC 7793のX線源P13が、約64日周期の連星系内にあることを発見した。そして、B9Iaドナー星のX線加熱から生じる強い可視光とUVの変動をモデル化することによって、ブラックホール質量を太陽質量の15倍未満に絞り込んだ。M Bachettiたちの観測では、銀河M82のX線源にはブラックホールではなく中性子星があることが、脈動のデータから示唆され、ブラックホールが最も明るいX線連星を駆動しているという仮定に疑問が投げ掛けられている。
2014年10月9日号の Nature ハイライト
微生物学:人工甘味料の有害な影響
免疫:自然免疫ではカスパーゼがセンサーの役割を果たす
構造生物学:RNAのラリアット構造を解く
宇宙:超高輝度X線源を動かしているものは何か
物性:WTe2の巨大な磁気抵抗
顕微鏡学:電子顕微鏡内で振動分光
大気化学:中国の大気中の煙霧の原因は何か?
がん:CHARGE症候群は活性化したp53により促進される
構造生物学:Dis3l2の構造の解明