Nature ハイライト
構造生物学:Dis3l2の構造の解明
Nature 514, 7521
発生の調節因子で多能性因子でもあるLin28は、マイクロRNA let-7の前駆体(pre-let-7)のTUT4/7依存的なオリゴウリジル化を促進することにより、let-7の生合成を阻害する。pre-let-7は、この修飾によりエキソリボヌクレアーゼDis3l2による分解の標的となる。このような標的が認識される仕組みを解明するために、L Joshua-Torたちは、オリゴU基質に結合したマウスDis3l2の構造を決定した。漏斗形の構造から、RNA基質が活性部位へと送り込まれる経路が明らかになり、これはDis3l2に類似したエキソソーム触媒サブユニットの場合の経路とは異なることが分かった。オリゴUの12個のウラシルが、相互作用の複雑なネットワーク中で認識されており、これは標的の特異性の基盤を示唆している。
2014年10月9日号の Nature ハイライト
微生物学:人工甘味料の有害な影響
免疫:自然免疫ではカスパーゼがセンサーの役割を果たす
構造生物学:RNAのラリアット構造を解く
宇宙:超高輝度X線源を動かしているものは何か
物性:WTe2の巨大な磁気抵抗
顕微鏡学:電子顕微鏡内で振動分光
大気化学:中国の大気中の煙霧の原因は何か?
がん:CHARGE症候群は活性化したp53により促進される
構造生物学:Dis3l2の構造の解明