Nature ハイライト
気候科学:最終退氷期における海洋のCO2の減少
Nature 518, 7538
南大洋における深海の炭素貯蔵域の対流は、退氷期の大気中CO2濃度の上昇に重要な役割を果たしていたと考えられている。しかし、退氷期における海洋表層の炭素含有量の変化を裏付ける直接的な記録はこれまで存在しなかった。今回、海洋のCO2放出のより直接的なトレーサーであるホウ素同位体組成変化(海洋のpH変化の代理指標となる)を使って、表層水(その一部は南大洋における深層水の湧昇に由来)が、最終退氷期の大気への炭素の重要な供給源となったことが示された。
2015年2月12日号の Nature ハイライト
超伝導:高Tc超伝導体研究を振り返る
遺伝学:体脂肪分布を心血管代謝形質と結び付ける
遺伝学:肥満の遺伝的要因
神経科学:グリッド細胞の配置は環境を反映する
天文学:星形成複合体のクローズアップ
気候科学:最終退氷期における海洋のCO2の減少
神経科学:低温ショックタンパク質による神経保護
がん:PTEN欠失による抗がん耐性
発生生物学:組織の折りたたみに関わるアポトーシス
分子生物学:代替性のDNA修復にはPolθが関わっている