Nature ハイライト
集団遺伝学:青銅器時代のユーラシアの集団変化
Nature 522, 7555
青銅器時代は大きな文化的変化の時代であったが、その要因は知識の伝達と大規模な人の移動のどちらにあったのだろうか。今回、ユーラシア各地の古代人101人の標本から低カバー率のゲノム塩基配列を得て解析した研究で、この時代に起こった大規模な集団の移動や入れ替わりが明らかになった。得られた解析結果は、青銅器時代のヨーロッパ人では、淡色の皮膚はすでに普通になっていたが乳糖耐性はあまり広まっていなかったことを示しており、乳糖耐性に対する正の選択が働き始めたのは従来考えられていたよりも新しい年代だったことが示唆された。この研究で得られた知見は、インド・ヨーロッパ語族が前期青銅器時代に広がったとする別の報告(Letter p.207)とも一致する。
2015年6月11日号の Nature ハイライト
集団遺伝学:青銅器時代のユーラシアの集団変化
幹細胞:単離された腸幹細胞
太陽物理学:静穏太陽を加熱する方法
材料科学:ハイパボリックメタ表面で光を操る
気候科学:氷期終了の分析
集団遺伝学:ヨーロッパの言語を変えたステップからの大きな一歩
生理学:筋肉のように働く外骨格
幹細胞:初期胚でのレトロウイルスの活性化
細胞生物学:細胞分裂における核膜