Nature ハイライト

量子ドット:量子ドットの新しい応用

Nature 523, 7558

量子ドット分光計チップの作製過程(イメージ画像)。このチップは検出器アレイ上に量子ドットインク滴を印刷することで得られる。
量子ドット分光計チップの作製過程(イメージ画像)。このチップは検出器アレイ上に量子ドットインク滴を印刷することで得られる。 | 拡大する

Credit: Mary O’Reilly

現行のマイクロ分光計の大半は、干渉フィルターや干渉光学素子を利用しているため、光子効率、分解能、スペクトル領域が制限されている。J BaoとM Bawendiは今回、こうした限界の多くを克服した、効率と費用対効果の高いマイクロ分光計を開発した。この分光計は、干渉光学素子を、195個の異なるコロイド量子ドットからなる二次元吸収フィルターアレイに置き換えていて、幅広いスペクトル領域をカバーする吸収特性を持っており、スペクトルシフトを1 nmまで測定できた。この分光計の性能は非常に優れていて、システムは単純で、製造しやすく、より小型化できる余地があるため、宇宙探査、外科や臨床用のラボオンチップへの応用が期待される。

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