Nature ハイライト
量子ドット:量子ドットの新しい応用
Nature 523, 7558
現行のマイクロ分光計の大半は、干渉フィルターや干渉光学素子を利用しているため、光子効率、分解能、スペクトル領域が制限されている。J BaoとM Bawendiは今回、こうした限界の多くを克服した、効率と費用対効果の高いマイクロ分光計を開発した。この分光計は、干渉光学素子を、195個の異なるコロイド量子ドットからなる二次元吸収フィルターアレイに置き換えていて、幅広いスペクトル領域をカバーする吸収特性を持っており、スペクトルシフトを1 nmまで測定できた。この分光計の性能は非常に優れていて、システムは単純で、製造しやすく、より小型化できる余地があるため、宇宙探査、外科や臨床用のラボオンチップへの応用が期待される。
2015年7月2日号の Nature ハイライト
構造生物学:重要なスプライソソーム複合体の構造
分子生物学:DNA損傷とスプライシング調節の連繋
惑星科学:ロゼッタ探査機が見つけたピット
量子ドット:量子ドットの新しい応用
気候科学:北大西洋の過去1000年間の気候
進化学:再分析で明らかになったハルキゲニアの頭部
神経科学:シナプス形成の時間と場所
システム生物学:細胞はみな個々に独立している
がん:機械圧によって促進される腫瘍増殖
がん:MYCによるスプライシング装置の制御
構造生物学:解糖系の重要な酵素の構造