Nature ハイライト
環境微生物学:意外にもエネルギー源だったシアン酸塩
Nature 524, 7563
硝化は全球的な窒素循環における中心的な過程であり、工業型農業での肥料損失に重要な役割を持っている。今回、M Wagnerたちはアンモニアを酸化するアーキアであるNitrosphaera gargensisがシアン酸塩を唯一のエネルギー源として増殖できることを報告している。これはおそらく、こうした生活ができることが分かった唯一の生物である。このアーキアはシアナーゼを用いてシアン酸をアンモニアと二酸化炭素へと変換する。メタゲノムがさらに調べられた結果、シアナーゼが環境中に広く存在することが示された。この研究は、窒素循環では環境中の還元型窒素供給源としてシアン酸が重要である可能性をはっきり示している。
2015年8月6日号の Nature ハイライト
がん:小細胞肺がんの遺伝学的原因
分子生物学:RNAに対するエキソソームの柔軟なアプローチ
構造生物学:多剤耐性の構造基盤
統計物理学:複雑ネットワークにおける影響力の大きいノードを見つける
磁性材料:銅とマンガンのデザイナー磁性
地球化学:海洋堆積物中に閉じ込められる北極の炭素
神経科学:ノルアドレナリン回路の構造
エボラウイルス:エボラウイルス系統の進化
環境微生物学:意外にもエネルギー源だったシアン酸塩
細胞生物学:膜分裂の機構を詳細に調べる
がん:ヌクレオチド再利用の特異性
分子生物学:Ribo-Tが新しい合成経路に道を開く