Nature ハイライト
システム生物学:遺伝子制御における位相の調節
Nature 527, 7576
多くの遺伝子調節タンパク質はパルス状に活性化することが示されているが、細胞が異なる転写因子のパルスの相対的なタイミングを利用しているかどうかは調べられていない。今回、M Elowitzたちは、単一細胞動画撮影法を用いて、酵母細胞が転写因子Msn2とMig1(それぞれ遺伝子活性化因子と抑制因子)の活性化パルスの相対的なタイミングを調節して、多様な環境条件に応じて標的遺伝子の発現を制御していることを示した。また、酵母細胞はさまざまな濃度のグルコースに対して、Msn2とMig1の発現パルスの重なる部分を能動的に調節することで応答し、標的遺伝子発現を制御していることも分かった。
2015年11月5日号の Nature ハイライト
システム生物学:遺伝子制御における位相の調節
微生物学:細菌性バイオフィルム内の効率的な協調
構造生物学:ピエゾ1チャネルの構造
宇宙物理学:初期の原始星進化に見られる質量アウトフロー
量子物理学:捕獲イオン系でのホン–オウ–マンデル効果
高分子化学:手頃な価格のレドックス・フロー電池
材料科学:跳ね返る水滴
有機化学:アルケンのsyn-カルボアミノ化
動物学:成体の性比と性染色体の関連性
神経科学:双極性障害に対するリチウムの有効性を調べるためのiPS細胞モデル