Nature ハイライト
神経科学:不安と恐怖の調節機構
Nature 527, 7577
扁桃体による恐怖や不安の調節は、内側前頭前野(mPFC)によるトップダウン制御によると考えられているが、この過程に関わるmPFCの亜領域からの正確な扁桃体標的は分かっていなかった。今回K Deisserothたちは、マウスでは介在細胞群ではなく扁桃体基底内側部(BMA)が腹側mPFCの主要な標的であり、腹側mPFC–BMA経路が活性化すると、不安行動や恐怖関連のすくみ行動が抑制されることを示した。これは、BMAがトップダウン調節の新たな標的の1つであることを意味している。
2015年11月12日号の Nature ハイライト
神経科学:不安と恐怖の調節機構
がん:遠隔転移は酸化ストレスによって減少する
分子生物学:BCL11Aエンハンサーの破壊解析
構造生物学:Na+活性化K+チャネルであるSlo2.2の構造
惑星科学:近傍にある岩石質で地球サイズの惑星GJ 1132b
量子物理学:離れているのにエンタングルした中性原子
量子物理学:反強磁性体の異常性に見られる異常
材料化学:液体なのに多孔性の材料
地球力学:最初の沈み込み帯
経済学:気候温暖化のコスト
DNA:DNA損傷部位での正電荷の役割